一般書籍

新科目「公共」 「公共の扉」をひらく 授業事例集

著者・編者 東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会
判型 B5
ページ数 200ページ
定価(税込) 1,980円
ISBNコード 978-4-389-22591-9
発行年月日 2018/11/07

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内容紹介

高等学校公民科で2022年からはじまる新科目「公共」についてのわかりやすい概説と、「大項目A 公共の扉」のためにアレンジした22の授業事例を掲載した、「公共」を知るための一冊です!
【本書の特色】
■「公共」の全体像が分かる!
新科目「公共」の特徴を概説するとともに、新しい授業方法と評価方法についての概略をわかりやすく示しています。
■実際の授業に基づき、新しい授業方法にも配慮した事例を豊富に掲載!
これまでの公民科の授業実践研究の蓄積を生かして、新学習指導要領の理念に沿って「公共」のためにアレンジした授業事例を17例、さらに、特に新しい授業方法に焦点を合わせた授業事例を5例掲載しています。「アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)」のために提案する新しい授業事例を厳選しました。
■すぐに授業に使える工夫が満載!
実際の授業でそのまま使うことを想定して、ワークシート・資料などを、可能な限り授業事例の中に織り込んでいます。また、一つ一つの授業事例そのままを使うほか、教科書や授業計画に沿って部分的にも教材として活用できるように構成しました。

新科目「公共」とは、
内容A「公共の扉」
内容B「自立した主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち」
内容C「持続可能な社会づくりの主体となる私たち」
に分かれており、「公共の扉」は必履修科目「公共」の入り口であり、内容BおよびC、さらに「政治・経済」および「倫理」への導入としても重要な位置を占めています。
 「現代社会」の大項目1とは内容も大きく異なり、「アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)」 のために「学習活動の質の向上」が求められており、思考実験など授業方法にも新しい工夫が必要です。
 そのため、これまで「現代社会」の授業研究を繰り返してきた先生方にとっても、また、新たな授業研究の手掛かりが必要になるのみならず、必履修科目であることから、いわゆる倫理的分野に関する授業をする機会が少なかった先生方にとっても、利用しやすい授業事例集が求められると考え、本書を執筆・編集しました。先生方が新科目「公共」を好調にスタートさせることができるよう、施行までの事前準備や研究にも活用していただければ幸いです。

目次(内容と構成)

1.新科目「公共」をどう扱うか
「公共」の基本的性格と実践に向けた課題
「公共」と道徳教育
-「社会科における道徳教育」の要である「公民科」の中核としての役割を-
「公共」の新しい授業方法と評価
2.「公共の扉」授業事例集
事例1 あなたの自我のエネルギーバランスは?(エゴグラム・チェック)
事例2 青年期の課題 -主体的に生きることと生きがい-
事例3 あなたにとっての美とは何か?
事例4 伝統や礼の意義 -孔子の思想を手がかりに考える-
事例5 宗教と食文化をめぐって
事例6 さまざまな死生観と人生
事例7 働くということはどういうことか?
事例8 公共性と人権について考える
コラム 公共哲学とシティズンシップ教育
事例9 文化祭を成功させるには? -社会契約説から考える-
事例10 多くの人を救うために一人の人間を殺してもよいか?
事例11 比べられる世界と比べられない世界
事例12 情報化社会を生きる
事例13 自然と人間は共生できるか? -持続可能な社会をつくる環境倫理-
事例14 グローバル社会の倫理 -倫理や価値は共有できるのか-
事例15 ホールケーキの分け方から公平・公正を考える -アリストテレスの正義論を活用して-
事例16 多数決への問いから始める民主主義の基本原理 -プラトンによる哲人政治への考察から-
事例17 男らしさ,女らしさとは? -男女が対等に参画する社会-
3.新しい手法を用いた授業事例集
事例A 一人はみんなのために?(哲学対話入門)
事例B コンセンサスゲームで「対話による合意」を考える
事例C 最後通牒ゲームと独裁者ゲームからさぐる公平性と利他性
事例D 協力するってどんなこと? -なぞの宝島-
事例E 哲学ウォーク -哲学者・思想家の言葉とともに世界を歩く-
コラム 子どものための哲学
付録 本書と高等学校学習指導要領との対照表
   高等学校学習指導要領 公民科 公共