一般書籍

新装版 人と思想 57

杜甫

著者・編者 鈴木 修次
判型 新書
ページ数 240ページ
定価(税込) 1,100円
ISBNコード 978-4-389-42057-4
発行年月日 2014/9/10

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内容紹介

杜甫は,たしかに古い時代の人であるが,その作品は,時間を超えて,読む人に限りなく新しい刺激と感動とを与え続けている。杜甫の言語造型の苦心は,探れば探るほど,深く観察すれば観察するほど,ある種の「ものすごさ」を人々に感じ取らせる。杜甫は驚くべき,超時間的な価値を示し続ける詩人である。杜甫を「詩聖」だとするのは,中国の限られた風土と歴史の中でそうなのではなくて,全世界的視野から見ても,やはりそうだといってよい。こういう詩人はめったに現れるものではない。

目次(内容と構成)

はしがき
Ⅰ 杜甫の文学時代
 杜甫とその時代
 祖父杜審言の活躍
 盛唐の文学と杜甫
 杜甫の交友
  岑参と杜甫
  李白と杜甫
  王維と杜甫
  高適と杜甫
Ⅱ 杜甫の生涯
 杜甫の家系・家族
 長い放浪生活
 社会詩人への脱皮
 役人生活と「詩史」
 「三吏三別」と免官
 放浪の旅立ち
 成都の時代
 晩年の旅 ――江上の放浪
Ⅲ 杜甫の文化的思想
 古典主義詩人の自覚
 言語造形の格闘
 たゆみなき脱皮と前衛芸術の可能性
 「詩聖杜甫」の評価
杜甫年譜
さくいん