一般書籍

新刊

GEOペディアシリーズ

最新 知って備える防災の科学技術

著者・編者 臼田裕一郎(監修)
判型 B5
ページ数 184ページ
定価(税込) 3,080円
ISBNコード 978-4-389-50150-1
発行年月日 2023/07/20

オンライン書店で購入する

amazon
楽天

内容紹介

■南海トラフ地震,首都直下型地震,富士山大噴火,狂暴化する台風・降雨・降水。今日,明日にも起こる災害から,いかに自分たちと家族,
そして社会と国土を守るか。
■経験を踏まえて,大きく前進してきた日本の「防災」の思考と科学技術。災害大国・日本を襲う「大災害」に立ち向かうために、、、
地震,火山噴火,洪水,降雪,土砂災害研究などの最前線で繰り広げられている防災科学の現在と未来!

目次(内容と構成)

はじめに
Chapter 1 災害・防災とは何か?
1 災害とは? 防災とは?
■「自然災害」とは、自然現象で人や社会に被害が出ること
■「誘因」×「素因」=「災害」
■「防災」は「社会素因」のひとつ
2 近年の災害
【地震】
●平成7年(1995年)兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)
●平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)
●平成28年(2016年)熊本地震
●平成30年(2018年)大阪府北部地震
●平成30年(2018年)北海道胆振東部地震
【火山噴火】
●平成23年(2011年)霧島山(新燃岳)噴火
●平成26年(2014年)御嶽山噴火
●平成27年(2015年)口永良部島噴火
【気象災害:水害】
●平成26年(2014年)8月豪雨(広島豪雨災害)
●平成27年(2015年)9月関東・東北豪雨
●平成28年(2016年)台風第10号
●平成29年(2017年)7月九州北部豪雨
●平成30年(2018年)台風第21号
●平成30年(2018年)7月豪雨(西日本豪雨)
●令和元年(2019年)台風第15号(房総半島台風)
●令和元年(2019年)台風第19号(東日本台風)
●令和2年(2020年)7月豪雨(熊本豪雨)
【気象災害:大雪】
●平成26年(2014年)2月の大雪
●平成30年(2018年)1月の大雪と寒波、2月の大雪
3 「リスク」で防災を考える
■リスクとは何か
■自分のリスクを考えてみる
■リスクへの対策「回避」「低減」「移転」「保有」
■リスクのトレードオフ ■やってみよう
【コラム】国難級災害が迫っている
4 「レジリエンス」で防災を考える
■防災に必要な「レジリエンス」とは?
■より良い状態を生み出す「 ビルド・バック・ベター」
■ニューノーマルという考え方
【コラム】昔から使われていた「レジリエンス」という言葉
5 わが国における防災対策
■伊勢湾台風後にできた「災害対策基本法」
■省庁や指定機関の役割
6 予測・予防・対応とは?
■予測・予防・対応で具体的な対策・行動を考える
■個人が高める予測力・予防力・対応力のリテラシー
【COLUMN】震災遺構は災害の記憶を街に刻む
Chapter 2 予測のための科学
7 地震の観測網
■全国をカバーする観測網
■陸域の地震観測
■地震観測データの利活用
■「予防」のためのデータ活用
8 海域での地震津波観測網
■DONET、S-net とは
■海域で地震や津波を観測する仕組み
■津波遡上の予測など新たな研究に活用
■構築が進む N-net
9 地震の予測とは
■地震の発生する確率を評価する
■地震動予測地図の作成に必要な情報
■地震の確率は天気予報の確率とは違う!?
10 地震動、津波予測情報の活用
■地震ハザードステーション「J-SHIS」を使ってみよう
■J-SHIS のさまざまな機能
■津波ハザードステーション「J-THIS」
■保険業界に活用されるほど信頼性の高いシステム
■個人の防災への活用法
■被害推定システム
【コラム】IoT防災の試み
11 火山噴火のメカニズムを知る
■火山噴火の仕組み
■火山噴火の3パターン
■火山活動全般に関する用語
■大規模な「カルデラ噴火」
■監視体制
12 火山防災と観測・警戒
■最も被害が大きい降灰被害
■事前に危険を判断するために
■警戒レベルと噴火警報
13 積乱雲がもたらす気象現象
■積乱雲はどのように観測されるのか
■雲レーダー観測による積雲分布
■Tokyo LMA観測による雷三次元分布
■ソラチェク
【コラム】青天の霹靂?
【コラム】雷から身を守る方法
【コラム】気象リポートシステム「ふるリポ!」でシチズンサイエンスに参加しよう
14 線状降水帯とは何か? 76
■「線状降水帯」が大雨をもたらす仕組み
■気象庁版の線状降水帯の定義と気象庁の「顕著な大雨に関する情報」の運用開始
■線状降水帯の出現頻度
■線状降水帯の予測精度向上に向けた水蒸気観測
■線状降水帯の発生予測
15 洪水・浸水の被害を防ぐ
■外水・内水氾濫と3つの要因
■「大雨の稀さ」に注目
■被害予測のシミュレーション
■SNS 情報から被害を類推する
■一人ひとりはどう行動するか
16 土砂災害に備える
■土砂災害の発生メカニズム
■前兆現象を捉えるためのセンシング
【コラム】屋外斜面での社会実験
【コラム】大型降雨実験施設での実証実験
17 雪の被害を防ぐ
■大きな被害が出る着雪現象
■被害を防ぐための施策
■雪下ろしの適期を知る「雪おろシグナル」
■「雪下ろしをした日」から計算する
【コラム】スキー場のインバウンドを支える科学技術
18 複合災害
■複合災害とは
■複合災害を想定した防災計画
【COLUMN】富士山噴火はいつ起こるか?

Chapter 3 予防のための科学
19 耐震・制震・免震とは何か?
■耐震基準とは何か?
■耐震・制震・免震とは
■制震、免震で高コストになるのが悩み
■橋脚にも活用
20 耐震工学の実験と技術開発
■実物の構造物を揺らすことができる実験施設「E―ディフェンス」
■E―ディフェンスの構造
■E―ディフェンスで何ができるか
■カーテンウォールによるセンシングとLEDアラート
■都市の「デジタルツイン」への活用
21 自然災害の怖さを体験する
■疑似体験などができる施設10選
・札幌市民防災センター ・KIBOTCHA ・本所防災館 ・そなエリア東京
・名古屋市港防災センター ・四季防災館
・京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリー ・あべのタスカル
・広島市総合防災センター ・福岡市民防災センター
22 地図で災害リスクを知る
■ハザードマップをどう活用するか
■重ねるハザードマップ
■わがまちハザードマップ
23 自助・共助・公助とは?
■防災は「自助」が第一
■「共助」が「公助」と強くつながる「地区防災計画」
■「互助」という考え方
24 地区防災計画の重要性
■トップダウンからボトムアップへ
■地区防災計画で「共助」と「公助」との連携が具体化
■地区防災計画の立案手順
【コラム】尼崎鉄工団地での避難計画作成の事例
25 マイ・タイムライン作成で災害に備える
■マイ・タイムラインのつくり方
26 流域治水という防災の視点
■流域で総合的に治水に取り組む「流域治水」
【コラム】令和元年東日本台風の災害を最小限に食い止めた「遊水池」
【コラム】グリーンインフラや Eco-DRR の活用
27 BCPとは何か ?
■BCP とは何か
■「復旧」と「復興」を捉え直す
28 災害時要配慮者への備えと対応
■避難が難しい人のための個別避難計画
■要配慮者に必要な備えとは
■避難所で必要な配慮とは
【COLUMN】大型降雨実験施設で「豪雨」を体験してみた

Chapter 4 対応のための科学
29 気象庁の防災気象情報
■気象庁の防災気象情報と自治体による避難情報
■5段階のレベル分けで視覚的にもわかるように
■リアルタイムで危険度がわかる「キキクル」
■プッシュ型サービスを活用しよう
30 自治体が発信する避難情報
■避難情報とは 
■情報の伝達方法
31 災害時の医療援助体制
■医療機関を支援するDMAT
■DMATの後を引き継ぐJMAT
■精神面のケアを行うDPATの活動
■感染制御支援チームICAT
■福祉面での支援をするDCAT/DWAT
■保健活動を支援するDHEAT
■チームを情報で支援するシステムEMIS
32 情報共有の技術
■情報共有で状況認識を統一する「SIP4D」
■情報の共有、加工、利用を推進
■一般公開されている「防災クロスビュー」
【コラム】オペレーション「OneNAGANO」の成果
33 上空からの被害把握
■飛躍的に発達したリモートセンシング
■人工衛星による観測
■人工衛星の種類と数
■ドローンによる観測技術
■実災害におけるドローンの活躍
34 SNSの活用
■個人の発信情報から被害を把握
■「防災チャットボット」で被害状況を報告
■“だいふくあまい”でSNSと付き合おう
35 デジタルツインの活用
■仮想空間に現実の“双子”をつくる
■静岡県のデジタルツインの試み
36 個人でできる防災
■発災直後の行動に気をつける
■揺れに対する室内の備え
■住居の耐震化
■「備蓄」と「非常用持ち出し袋」を用意する
■備蓄のコツ
■備蓄は「ローリングストック」で
■非常用持ち出し袋
■生活環境に合わせて準備する
【COLUMN】日頃から頭に入れておく「災害対策」心がまえ
【COLUMN】知っておきたい「安否確認」「緊急時の連絡」のしかた
37 避難生活・復旧までを耐え抜く
■避難の判断
■在宅避難という考え方
■避難所という選択肢
■避難所生活
38 復興とは
■ハードの復旧から「生活復興」へ
■「生活再建」に必要な7要素
■より良い復興を目指して
【コラム】被災時の支援制度について知る

■防災お役立ちサイト
■「防災科学技術研究所」(防災科研)とは
【COLUMN】映画や小説で「防災」を考える